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  あの頃、君を追いかけた(原題:那些年, 我們一起追的女孩 英題:You Are the Apple of My Eye
   監 督 :ギデンズ・コーマック
   出 演 :クー・チェンドン、ミシェル・チェン
   ジャンル:ドラマ(青春)
   2011年  台湾






 私はあまりみていない台湾の映画ですが、なかなかいいですよ!

注)以下、ネタバレだらけです!

【あらすじ】
 悪ガキ・コートン(クー・チェンドン)と優等生・チアイー(ミシェル・チェン)、その仲間たちの、青春時代の物語。
 高校時代、先生では手に余るコートンの世話役を押しつけられたチアイーですが、勉強すれば結構できる上に、一直線な性格のコートンにちょっと惹かれてしまうチアイー。
 チアイーは元々成績も良くかわいいので男子生徒のあこがれの的でした。
 だったらとんとん拍子に2人の仲はうまくいって … とはいきません。
 ほんのちょっとの行き違いを、コートンの一直線な性格から大きな溝にしてしまいます(それも何度も!)


【感想】 
 悪ガキの男の子と優等生の女の子の二人は、うまくいきそうで、ちょっとした事でうまくいかない、近づいたり離れたり、という展開はごく普通の青春物です。
 なのに、いいな!と思えるのは二人が本当に「いい人」だし、周りの友人たちもいいやつばかりなのです。
 いいやつばかりなのに、どうしてうまく行かないんだとジリジリしながらみているうちに … お終いになってしまいます … 。
 
 あの時心にもないあの一言をいわなければ、あの時思っていた事をちゃんと口に出していれば、あの時自分が自分の本当の気持ちを分かっていれば、と、青春時代を思い直せば後悔することばかりなのは見ている人も同じで、この映画はそれをなぞってくれるのかも知れません。(という事は、初恋の人と順調な交際の上結ばれた、なんて人はこの映画は面白くはないのかも…。)



どっちでもいいから、あと一言、あと一歩踏み出せば
こんな再会にはならなかったのに … 。


 ハッピーエンドではないのかも知れないけれど、笑って終わりになります。
 最後までコートンは自分らしく悪ガキをつらぬき、チアイーも誰よりもコートンを良く分かっているからこそ、笑っていられるのでしょう。
 映画を見終わる頃には、私はコートンの「チアイー!」と呼ぶ声が頭の中でこだましていました!
 久しぶりに、胸の奥底がちょっとざわめく映画です。

 ちょっときつい下ネタが入ってて、これさえなければ皆で見られるんですけどね〜〜!


  2018.09.    ................ 傑作映画館の目次ページへ